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ユノミズム

オーディオ、音楽、投資ネタ

3月のエソテリック新譜が届いたので聴いたみた その②〜シェリング編〜

皆さん、こんにちは。
3月のエソテリック新譜レビュー第二弾。
今回はヘンリク・シェリングのバッハ・ヴァイオリン協奏曲についてご紹介したいと思います。

CD情報

演奏 ヘンリク・シェリング(ヴァイオリン)
モーリス・アッソン(ヴァイオリン)
オーケストラ アカデミー室内管弦楽団
録音 1976年6月23日〜25日 ロンドン、ウォルサムストウ・アッセンブリー・ホール

収録曲

ヨハン・セバスティアン・バッハ
ヴァイオリン協奏曲 第2番 ホ長調 BWV 1042

  1. 第1楽章 アレグロ
  2. 第2楽章 アダージョ
  3. 第3楽章 アレグロ・アッサイ

ヴァイオリン協奏曲 第1番 イ長調 BWV 1041

  1. 第1楽章 (アレグロ・モデラート)
  2. 第2楽章 アンダンテ
  3. 第3楽章 アレグロ・アッサイ

2つのヴァイオリンのための協奏曲 ニ短調 BWV 1043

  1. 第1楽章 ヴィヴァーチェ
  2. 第2楽章 ラルト、マ・ノン・トロッポ
  3. 第3楽章 アレグロ

管弦楽組曲 第3番 ニ長調 BWV 1068 第2曲 アリア

ヘンリク・シェリング

ヘンリク・シェリングポーランド生まれのヴァイオリニスト。1933年にブラームスのヴァイオリン協奏曲を演奏してデビューしました。第二次大戦中はポーランド亡命政府の外交員をしながら、連合軍の慰問演奏を行っていました。また彼は人道主義に溢れる暖かい人であり、大戦中はポーランド難民の受け入れ先を探すことに尽力していました。そんな時、メキシコがポーランド難民を率先して受け入れてくれたことに恩義を感じ、大戦後はメキシコに移り住むことにします。そのメキシコにて1954年、あのアルトゥール・ルービンシュタインと運命的な出会いをはたし、その紹介によって世界的なヴァイオリニストとしてデビューするのでした。
本盤が録音されたのは、1976年の6月ですが、この時シェリングは57歳。演奏家としては円熟期であり、ベテランの風格を漂わせる演奏です。

このCDの聴きどころ

彼の演奏は端正で、バッハの音楽に対して謙虚に接しています。ヴァイオリン協奏曲第2番の第1楽章は、バッハらしい堂々としたメロディーで始まりますが、シェリングの演奏は高潔で凛としており、品のある透き通った音が楽しめます。第2楽章はアダージョ。ゆっくりと進行してゆくのですが、低音部に支えられてヴァイオリンの美しさが際立って聴こえます。ここでの演奏は抒情的であり、彼の慈愛に満ちた優しさを感じることができます。ヴァイオリン協奏曲第1番は力強い合奏からはじまり、ヴァイオリンの独奏へと移り変わります。曲全体が甘美な響きに支配されており、力強い合奏がより一層、その甘ったるさを強調しているように思われますね。
第2楽章は荘厳な雰囲気を感じることのできるパートです。ヴァイオリンの音は際立って美しく、端正で高潔な感じがします。
2つのヴァイオリンのための協奏曲は、シェリングの弟子であるモーリス・アッソンとの共演です。美しい2つの旋律が織り成すメロディーは完成されており、磨き上げられた宝石のようにも感じます。
最後は「G線上のアリア」として有名な管弦楽組曲 第3番が収録されています。この曲を知らない人はいないと思うくらい有名な曲ですが、ここでもシェリングの音楽に対する真面目さを感じることができます。1つ1つのメロディーが丁寧で、バッハに対しての敬意を感じます。

まとめ

ヘンリク・シェリングによるバッハ ヴァイオリン協奏曲をレビューしました。SACDだけあって、ヴァイオリンの弦の美しさや細やかな表情を十分に堪能できます。エソテリックからのシェリングの演奏はベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲もありますので、こちらも機会があれば是非聴いてみてください。